特定技能制度とは
我が国において人材を確保することが困難な状況にある産業上の分野において、一定の専門性・技能を有し即戦力となる外国人を受入れるための制度です。
特定技能には、「特定技能1号」と「特定技能2号」とがあります。
「特定技能1号」による外国人の受入れ分野(特定産業分野)は以下の16分野で、「特定技能2号」による外国人の受入れ分野は、介護分野以外の15分野です。(介護分野については、在留資格「介護」があることから「特定技能2号」の対象から外されています。)
これにより、「特定技能」についても、他の在留資格同様、長期的に日本に在留することが可能となりました。
介護分野 | ビルクリーニング分野 | 工業製品製造業分野 |
建設分野 | 造船・船用工業分野 | 自動車整備分野 |
航空分野 | 宿泊分野 | 自動車運送業 |
鉄道分野 | 農業分野 | 漁業分野 |
飲食料品製造業分野 | 外食業分野 | 林業分野 |
木材産業 |
特定技能1号と2号の違い
「特定技能1号」と「特定技能2号」との違いは以下のとおりです。
項 目 | 特定技能1号 | 特定技能2号 |
---|---|---|
技能水準 | 特定産業分野に属する相当程度の知識又は経験を必要とする技能 | 特定産業分野に属する熟練した技能 |
受入れ分野 | 16分野 | 15分野(介護を除く) |
在留期間 | 1年を超えない範囲内で法務大臣が個々の外国人について指定する期間ごとの更新(通算で上限5年まで) | 3年、1年又は6か月毎の更新(上限なし) |
技能水準の確認方法 | 試験等で確認(技能実習2号修了の外国人は試験等免除) | 試験等で確認 |
日本語能力水準 | 生活や業務に必要な日本語能力を試験等で確認(技能実習2号を修了した外国人は試験等免除) | 試験等での確認は不要 |
家族の帯同 | 基本的に認められません | 要件を満たせば可能(配偶者、子) |
支援の要否 | 受入れ機関又は登録支援機関による支援の対象 | 受入れ機関又は登録支援機関による支援の対象外 |
受入れ機関が外国人を受入れるための基準
- 企業等が特定技能外国人を受入れるための基準
(1) 外国人と結ぶ雇用契約が適切であること
(2) 受入れ機関自体が適切であること
(3) 外国人を支援する体制があること
(4) 外国人を支援する計画が適切であること - 受入れ機関に課せられている義務
(1) 外国人と結んだ雇用契約を確実に履行すること
(2) 外国人への支援を適切に実施すること
(3) 出入国在留管理庁及びハローワークへの各種届出を行うこと
(4) 分野別協議会に加盟すること - 特定技能1号外国人支援計画の作成
特定技能1号外国人を受入れる企業等は、当該外国人が円滑に活動できるようにするために、支援計画を作成するとともに、その計画に基づいて支援を行う必要があります。
具体的な支援計画の内容は次のとおりです。
特定技能外国人の就労開始までの流れ
特定技能外国人の認定に際しては、技能試験及び日本語試験に合格していることが条件であることもあり、以下のとおり、通常の外国人の雇用とは流れが違っています。
登録支援機関の役割り
特定技能1号外国人を雇用する企業等は、当該外国人が円滑に活動できるようにするための支援計画を作成し、その計画に基づき支援を行う必要があります。
特定技能外国人を雇用はしたいが自社で支援をするのは難しいという場合に、その企業の委託を受けて支援を実施するのが登録支援機関です。
支援内容の1つに、「特定技能1号外国人からの職場や生活上の相談・苦情等について、その外国人が十分に理解することができる言語での対応や内容に応じた助言・指導等を行うこと」があります。
したがって、登録支援機関に依頼する場合には、雇用する特定技能1号外国人が十分に理解することができる言語での対応ができる登録支援機関を選定する必要があります。
特定技能外国人の雇用をお考えの方へ
特定技能外国人の支援以外でも、特定技能外国人の雇用は、他の就労ビザで外国人を雇用するのに比べ、手続きが複雑です。
当事務所は、登録支援機関として登録されております。(登録番号:23登ー008547)
また、当事務所では、英語だけでなく、シンハラ語での対応が可能です。
自社で支援を行うのは難しいけれど、特定技能外国人は雇用したいとお考えの方は、ぜひ、当事務所にご相談ください。